「知財管理」誌

Vol.51 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 51巻(2001年) / 12号 / 1851頁
論文区分 論説
論文名 審査実務から見たビジネス関連発明
著者 井上正
抄録 ビジネス関連発明は、審査実務においては、従来から存在する特定の用途に適合したデータ処理システムに関する発明の延長線上にある発明として扱われる。ビジネス関連発明は、ビジネス・アイデアをコンピュータ上で具体的に実現した点に「発明」としての創作性を見出すことができる。したがって、「発明」であることの要件については、使用目的に応じた特有のデータ処理システムが構築されているといえるか否かにより判断することができる。また、進歩性の要件については、公知のビジネス手法や公知のシステム化技術等に基づいて、そのデータ処理システムを当業者が容易に構築できたか否かにより判断することができる。このとき、公知のビジネス手法の組合せや分野の転用等の困難性については、システム設計上の観点から評価すべきものと考える。なお、審査実務においては、先行技術データベースの充実が主要な課題となっている。
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