「知財管理」誌
Vol.51 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 51巻(2001年) / 10号 / 1561頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 発明の同一性の判断基準について ―統一理論への道― |
著者 | 佐藤富徳 |
抄録 | 発明の同一性は、特許要件と侵害要件において、特許法上の重要概念であるにも拘わらず、発明の無体性から、その判断基準を明確化することは容易ではない。一方、我国の判決、審査基準等においても、発明の同一性の判断基準は、完全には統一的に説明されていない。また、ボールスプライン事件最高裁判決により均等論適用基準が判示された以上、今後は、均等論が発明の同一性の判断基準に、どのように反映されていくかも問題となろう。そこで、特許要件と侵害要件における発明の同一性を統一的に説明できる統一理論を纏めることとする。さらに、審査段階には均等論が適用されるという考え方と適用されないという考え方が有ることを示し、二つの考え方の問題点についても論及する。 |