「知財管理」誌

Vol.50 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 50巻(2000年) / 6号 / 761頁
論文区分 論説
論文名 販売による不特許事由(”on sale” bar)の適用の実際と留意点
著者 特許第2委員会第1小委員会
抄録 米国特許法第102条(b)項の中に、発明が特許出願日の1年より前に米国内において販売された場合は特許を受けることができないという、いわゆる販売による不特許事由(“on sale” bar)がある。この“on sale” barは、特許を無効にする場合の理由の1つとして第三者が裁判所で主張するものであるが、実際の訴訟においては、特許クレームされた発明が販売されたか否かを巡って争われ、その適用基準は必ずしも明確になっていなかったと思われる。ところが、一昨年(1998年)11月に、“on sale” barの適用に関する連邦最高裁の判決(Pfaff判決)が下され、その適用基準が、1)発明に係る製品等が商業上の販売の申し出の対象となっていること、 2)発明が特許を受ける準備ができていること、であることが明確にされた。本稿は、“on sale ”barの適用基準に関して、Pfaff判決前のCAFC判決からその適用基準を確認した後、Pfaff判決の要点及びその影響を検証し、米国への特許出願における留意点について報告するものである。
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.