「知財管理」誌

Vol.50 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 50巻(2000年) / 2号 / 221頁
論文区分 論説
論文名 部分意匠の類否判断と出願戦略
著者 意匠委員会
抄録 平成10年の意匠法の改正で導入された部分意匠制度は、従来からある全体意匠と併存する形で新たな権利付与がされると共に、類似意匠制度をも補完するものとしてその効力と運用が期待されている。しかし、この部分意匠を解説したものは、特許庁の公表資料しかなく、実体審査例の公表もまだない。 当委員会では、「改正法の運用基準」に示された事例をもとに、広く強い権利付与と全体意匠との調和を図りながら部分意匠の類否判断はどのようにすべきかを検討した。その結果、部分意匠は、(1)権利要求部分(実線部)の形態が類否判断に大きく影響する、(2)通常考え得る範囲を超えた位置の違いは類否判断に大きく影響する、(3)権利不要求部分(破線部)も形状の開示が必要である、(4)物品と権利要求部分(実線部分)の2つの観点から用途・機能の認定が必要である、(5)特許的思考をもった意匠権であ、、との認識を得た。これをもとに、企業における部分意匠の出願戦略を検討した。
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