「知財管理」誌
Vol.50 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 50巻(2000年) / 1号 / 79頁 |
論文区分 | 特集(企業を取り巻く環境の変化と知的財産戦略) |
論文名 | 権利活用のための最重要課題 ―明細書の信頼性を取り戻せ― |
著者 | 田倉整 |
抄録 | 権利活用のための特許明細書はどうあるべきか、の基本に戻って考えてみたい。大英博物館には有名な「ロゼッタ・ストーン」がある。楔形文字を知るための貴重な資料である。難解であり、専門家が長年かかって、ようやく解明できた、という。特許明細書は、「ロゼッタ・ストーン」であってはならない。第三者に、当業者の知識をもってすれば、容易に、発明の本質を把握できるものであれば、攻めるための権利証としてもっとも強力である。しかし、侵害成否が争われるケースでは、難解のもの、さらには難しくしたもの、虚々実々の世界に入り込んだものが、裁判を複数にする。特許関係者への自戒を求めたい。 |