「知財管理」誌

Vol.50 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 50巻(2000年) / 12号 / 1795頁
論文区分 論説
論文名 権利行使の観点から見た米国特許明細書の作成
著者 JonathanP.Osha、二宮克之
抄録 近時米国連邦高等裁判所は、特許クレームの解釈にあたってそれを支える明細書の個々の記載を根拠としてその範囲を限定解釈する傾向が強い。日本から米国に送られてくる多くの特許出願明細書の中には、従来技術の問題点及びそれを解決する本願発明の目的等、連邦高裁がクレームの限定解釈をするための根拠として頻繁に用いている記載方法を多く含んでいる。これらの記載は日本企業が米国で権利行使するにあたって権利範囲の限定解釈を招く可能性が高い。このような権利範囲の限定解釈を避けるためには、日本での明細書の作成にあたって、特許クレームの限定解釈を行った過去の米国判例を十分に考慮して、裁判所によるクレームの限定解釈を招きやすい記載方法を避けて注意深くドラフティングすることが重要である。
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