「知財管理」誌
Vol.50 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 50巻(2000年) / 11号 / 1659頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 権利行使から見た共有特許権に関わる問題 |
著者 | 特許第2委員会第2小委員会 |
抄録 | 共有の特許権に関わる問題について、権利行使の観点から、各共有者の単独での権利行使の可否、および損害賠償請求において特許法第102条を適用して損害額を算定する場合の問題点について検討した。各共有者の単独での権利行使については、判決、学説ともに、基本的には各共有者に単独で持分に応じた権利行使を認めている。また、特許法第102条の適用については、第1項、第2項がいずれも当該発明の実施を文言上要件としていないにも関わらず、判例上での扱いに相違があること、第102条第2項と第3項は実施状況や持分比率により各共有者の得られる損害賠償額が変化し、必ずしも損害の実情に合わないケースが生ずる恐れがあるが、第102条第1項は現実に近い損害賠償額を得る上で有効に機能するであろうことを論じた。 |