「知財管理」誌
Vol.50 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 50巻(2000年) / 10号 / 1493頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 日米特許摩擦から始まった日本のプロパテント化と 産業への影響の考察 |
著者 | 松居祥二 |
抄録 | 本稿では、日本のプロパテント政策に沿った特許法等の法改正が一段落したこの時期に、日米特許摩擦とその関連事項の若干を産業の立場から眺め、かつ、考えられる影響の一端を考察する。プロパテント化の原動力が、主として日本の産業界にあったのか米国産業界にあったのかについては、調査した限りでは米国側という結果であった。そこで、日本バッシングが見られた米国議会委員会の模様を批判的に述べられたマックスプランクのラーン博士の意見を紹介した。ヤングレポートの内容は、ヤング氏がヒューレットパッカードの社長であったということから当然の内容であるので割愛した。現行特許法(昭和34年法)も大分変わったので要点についてコメントした。プロパテント化改正の成果として日本の産業経済が如何に変わって行くかは、予測困難であるが、プロパテント化の象徴と言われている30億円損害賠償訴訟については、産業界の目でとらえた筆者の経験に基づく疑問を提示した。 |