「知財管理」誌

Vol.49 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 49巻(1999年) / 5号 / 615頁
論文区分 論説
論文名 企業内における知的財産活動の評価 ―評価指標に関するひとつの提案―
著者 秋元浩
抄録 知的活動の果実のひとつである知的財産権は、近年、先進諸国における政策的な戦略武器として、また各企業が国内外で活動する際の重要な経営ツールとして世界的な脚光を浴びている。特に、各企業においては、この知的財産権に付随する経済的価値を定量化すること、すなわち“経営資源としての資産価値”ならびに“知的財産活動から創出される活動付加価値(率)”について、経営的な観点から定量的な尺度で評価しようとする古くて新しい試みが種々検討議論されている。知的財産権の“経営資源としての資産価値”については、米国などにおけるベンチャー企業資産評価の際の重要なファクターのひとつになっている状況でも判るとおり、種々の手法が既に開発されている。また、最近では、知的財産研究所からも、“知的財産権の価値評価”について、昨年度、研究成果が発表されている。従って、本稿では、専ら、“知的財産活動から創出されてくる活動付加価値(率)”に焦点を絞り、企業内における知的財産活動の評価・・・評価指標/活動付加価値(率)に関して、弊社で約4年前から独自に採用実施しているひとつのモデルを例に挙げて、その基本的な考え方とそれに伴う定量的な尺度および具体的な算出方法を紹介する。
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