「知財管理」誌
Vol.49 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 49巻(1999年) / 3号 / 329頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 損害賠償に関する特許法等の改正について |
著者 | 田村善之 |
抄録 | 平成10年の特許法等の改正により、特許権等の侵害事件における損害賠償額の算定方法に関し、102条の1項に新たに逸失利益の推定規定が設けられる等の変更が加えられた。もっとも、今後の解釈に委ねられた点も多く、特許の実施部分が侵害製品の一部に止まる場合などに改正法がどのように適用されるのか等、改正の実効性に関わる論点について早くも消極的な意見が現れるなど、予断を許さない。推定される利益の意味など、改正作業の際に議論にはなったが、裁判例の趨勢に委ねられることとされた論点も少なくない。本稿は、筆者の改正作業の経験を踏まえ、新102条における損害賠償算定方法のあり方を検討する。 |