「知財管理」誌
Vol.49 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 49巻(1999年) / 12号 / 1713頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ |
論文名 | No.256 医薬用途発明の記載要件 |
著者 | 佐伯とも子 |
抄録 | 医薬用途発明の記載要件に関しての判断が示された判決である。運用基準の改訂等により、明細書の記載要件が変更されており、医薬用途発明は化学物質発明と同様にその運用変更による影響が大きい分野であるといえる。医薬用途発明の記載要件が、医薬特許導入時からどのように変遷してきたかを概観するとともに、判決で示された考え方が、現在の運用とどのように関連しているかを考察した。医薬用途発明の記載要件のポイントとなるのは、通常、薬理効果に関する記載であり、記載要件を満足するための記載は、薬理試験をした結果に基づく具体的な記載であるとされる。出願人の立場としては、その記載要件の意義を把握した上で明細書の作成や拒絶理由通知への対応をすることが望まれる。 |