「知財管理」誌
Vol.48 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 48巻(1998年) / 8号 / 1295頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | TRIPS協定 交渉の論点とその後の展開 ―交渉官の会議ノートから― |
著者 | 高倉成男 |
抄録 | 94年のGATT閣僚会議はTRIPS協定を含む全てのUR合意を一括して受諾した。TRIPS協定はWIPOや二国間交渉で各国が対立してきた知的財産問題の多くを解決し、新たな国際ルールを創設した。先進国は既にTRIPS協定を実行し、途上国は経過期間の中にある。96年からTRIPS理事会は各国の実施状況を監視するとともに、WIPOと共同して途上国への支援活動を展開している。TRIPS協定の見直しに向けて、先進国はOECDの場でバイオテクノロジー発明の保護に関する実態調査を始めた。また交渉で積み残された「権利の消尽」「ライセンス規制」の問題も「競争政策作業部会」で近く検討が始まる予定だ。WTOはUR合意の実施に並行して、「新ラウンド」に向けて初の準備会合を98年9月に開く。 |