「知財管理」誌
Vol.48 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 48巻(1998年) / 8号 / 1201頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 特許製品の並行輸入問題は正しく議論されて来たか ―BBSアルミホイール並行輸入に対する最高裁判決をふまえて― |
著者 | 服部榮久 |
抄録 | BBSアルミホイールの輸入に当たって特許についても並行輸入が認められるか否かの問題に対する最高裁判所の判決が出されたので今迄多くの議論があったものを読み返して見ると、依然として納得のいかない点が幾つか残っている事が判った上に、同判決が新たな問題を引き起こす可能性もでて来た。従来からの議論の中での問題点としては「属地主義」と「各国特許独立の原則」との混同があり、更にその「独立の原則」自体の解釈の問題もある。他方本件に関して言えば内外特許発明の同一性に関しては全く言及されていないという問題もある。そこへ今回最高裁判所が「国際的黙示の実施許諾説」とも言える新説を導入した為、全く新たな検討問題を生じる事となった。 |