「知財管理」誌
Vol.48 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 48巻(1998年) / 8号 / 1193頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 新民事訴訟法の下における特許法105条の書類提出命令 |
著者 | 中島和雄 |
抄録 | 文書提出命令の規定を整備拡張した新民事訴訟法の下で、特許法105条の書類提出命令がどのように運用されるかを概観する。新民事訴訟法に新たに規定された、文書の特定のための手続(222条)、文書の一部についての提出命令(223条1項後段)、当事者が文書提出命令に従わなかった場合の効果の拡張(224条3項)等は、ただちに特許法105条の運用にも影響を及ぼすものである。なお、従来見解の分かれていた、営業秘密であることが、特許法105条ただし書の正当な理由に該当するかについては、最近の東京高裁および東京地裁の両決定において、営業秘密にかかる文書提出の取り扱いについて一定の方向が示されたので併せて紹介する。 |