「知財管理」誌
Vol.48 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 48巻(1998年) / 3号 / 377頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 技術標準と独占禁止法 |
著者 | ライセンス委員会第1小委員会 |
抄録 | 技術の標準化は、技術の普及を促進させることにより、生産・流通・消費の各段階における合理化を図り、あわせて公共の福祉の増進に寄与することを目的とするものである(工業標準化法第1条)。近年の技術開発競争の激化は、一方で技術、仕様の統一化を進めて利用者に容易なアクセスを保証する必要性から、標準化の国際的な進展を促す結果を生んでいる。技術の標準化は、一般にその技術開発者に先行者としての有利性を与えることになるが、これを踏み出すと標準の策定や実施が独占禁止法に違反する不公正な競争制限効果をもたらす虞れがあり、さらに当該技術が特許権で保護されていると事態を一層複雑化する。本稿は、判例を主に基礎資料とし、技術標準と独占禁止法との関係を中心にしてさらに特許が関与する場合にスポットライトを当て、Q&Aの形式で本題の概説を試みたものである。 |