「知財管理」誌
Vol.47 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 47巻(1997年) / 9号 / 1283頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | グローバルな競争時代における技術標準と知的財産(1)― 公的標準団体のIPR取扱いルールと問題点 ― |
著者 | 特許と技術標準委員会 |
抄録 | 技術標準の目的が市場の要求による技術の拡散であるのに対し、特許等のIPR(Intellectual PropertyRight:知的財産権)の目的は私的財産の保護である。従って両者の間には本質的な相克が存在する。各標準団体では、技術標準の使用がIPRに係わる場合にこれらをいかに調和させていくかが大きな課題となってきており、それぞれに衝突回避策としてのIPRの取扱いに関するルールを模索している。しかしながら、産業のグローバル化・ボーダレス化により、今や標準は国や技術分野にとどまらないのが現状であり、各団体が独自のルールを持って独自の運用を進めては、真の意味での「標準」の円滑な使用は困難となる。本稿では、代表的な公的標準団体における最新のIPRの取扱いを比較・整理し、現状ルールに未だ残存する主な問題点を抽出した。 |