「知財管理」誌
Vol.47 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 47巻(1997年) / 5号 / 713頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | WIPO特許法条約第3回専門家会合について |
著者 | 東平正道、浦山昌克 |
抄録 | 1996年11月18日から22日にかけて、ジュネーブのWIPO国際会議場で、特許法条約(方式ハーモ)の第3回専門家会合が開かれた。本条約は「利用者の利便性の向上(user-friendly)」の観点から、特許に関する書類記載事項と手続きを簡素化し国際的調和を図ることを目的としている。会合では、各国政府代表及び民間諸団体により一般宣言の表明が行われた後、WIPO事務局の作成した条約草案及び規則草案を逐次検討した。今回の草案は、第2回草案に対して「特許の有効性及び取消し」「期間の延長」及び「遅れた優先権主張」に関する条文が追加されている。今回の会合では、これらの条文と「出願日」及び「出願」に関する条文、すなわち条約の根幹をなす条文に絞って討議され、基本的には事務局草案が支持された。これにより、特許法条約は、今回討議されなかった「発明の単一性」の条文を除けば、かなり合意の方向が見えてきたように思われる。第4回専門家会合は、1997年6月23日から27日にジュネーブで開催される。 |