「知財管理」誌

Vol.47 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 47巻(1997年) / 3号 / 417頁
論文区分 資料
論文名 海外駐在現場からの声(2)
著者 中村承平
抄録 日立製作所は1994年4月より日立ヨーロッパ社(HEL)に知的所有権本部(IPO)を発足させた。立地については当初議論があったがドイツ、ミュンヘンとなった。社内組織上は法務部に所属する。現地会社に所属することで管理業務を減らすことができた。「HELおよび系列製造会社の特許管理体制立ち上げ」と「日立製作所の欧州特許取得活動支援」を主要業務とする。HELおよび海外系列会社との間には知的所有権取扱契約が取り交わされておりこの実行のため各会社に特許管理規制を制定、特許委員会、評価委員会を組織し更に特許管理責任を任命し運用している。日立製作所の欧州特許取得活動では従来からのルートに加えて代理人連絡のための第2の駐在者ルートを設けて重要出願権利化サポートを行っている。日常は日本から遠く離れた海外中小企業の一人特許担当者でありあらゆる依頼相談をこなさざるを得ない。業務効率の向上と効果的なコミュニケーションが欠かせない。現地スタッフを採用して業務を行っているが非英語圏であるため特有の問題がある。ドイツでも仕事上の公用語は英語であるが、ネイティブでないドイツ人との英語によるやり取りは注意が必要である。
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