「知財管理」誌
Vol.47 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 47巻(1997年) / 10号 / 1527頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 米国特許侵害訴訟における黙示のライセンス― 特許発明の実施にのみ用いる「部品」に着目して ― |
著者 | 国際委員会第2小委員会 |
抄録 | 米国特許侵害訴訟における被疑侵害者の抗弁の一つとして、黙示のライセンスがある。この抗弁が主張される典型例は、組合せクレーム(combination claim)が特許されている場合に、このクレームの中にある構成要素(component)を具備する「部品」を用いて、被疑侵害者が特許侵害品を組立・販売するケースである。このようなケースで、被疑侵害者は「特許発明の実施にのみ使用する部品を正当に取得した場合、特許発明を実施できる黙示のライセンスを有している」と主張する場合がある。本稿では、この黙示のライセンスについて、CAFC判決を中心に最近の米国判例を研究することにより、その概念、認定要件、さらには実務的な留意事項について検討した。また、黙示のライセンスと特許用尽の原則との概念的な相違を明確にするように試みた。 |