専門委員会成果物

カンボジア/マドプロ加盟

 2015年3月5日、カンボジアがマドリッド・プロトコルへ加盟し、2015年6月5日よりマドプロ国際登録出願の指定国とすることが可能となった。カンボジアの 加盟で、マドプロの加盟国は94か国となった。

(WIPO、他)

OAPI/マドプロ加盟をめぐる緊張

 アフリカ知的財産庁(OAPI)のマドプロ加盟決定(2014年12月5日付)をめぐり、一部の代理人が、OAPIは加盟国に代わって条約に批准する権限を有しない、 などとして加盟決定に反対し、緊張が続いている。加盟決定に反対する代理人の中には、OAPIにより、OAPI代理人資格を失った者も出ている。この問題に対して、WIPOは、 内部問題として介入を拒否しており、事態はますます混乱することが懸念される。

(代理人情報、他)

UAE(アラブ首長国連邦)/異議申立に関する新規則

 UAE経済省商標局は、2015年2月22日付省令にて異議申立に関する新規則を発表した。概要は以下の通り。
  1. 代理人は、異議申立の進捗について、全て商標局に連絡しなければならない。
  2. 異議申立期限の計算のため、公告のサンプルを添付しなければならない。
  3. ヒアリングの費用は、適宜支払わなければならない。
  4. 添付書類には宣誓書付の認証翻訳を付けなければならない。
  5. 異議決定は、ヒアリング後直ちに下される。
  6. ヒアリング出席者は、アラビア語ができなければならない。
  7. ヒアリングの時間は30分以内とする。
  8. 商標局が追加書類等を要求する場合、3日以内に提出しなければならない。

(代理人情報、他)

ペルー/共存契約書および共存承諾書に関する拘束的先例

 2015年2月11日、ペルー知的財産庁不服審判部は、共存契約書および共存承諾書に関する拘束的先例(Mandatory Precedent)を発表し、これらの書類に記載されなければ ならない事項について以下の通り定めた。
  1. 関連する商標に関する情報(文字・図形等の構成要素、指定商品・役務、ステータスなど)
  2. 対象となる国内地域の特定
  3. 対象となる商品・役務
  4. 商標の使用・表示方法
  5. 共存契約書・承諾書の条件に違反した場合の取扱
  6. 紛争の解決方法
 

(代理人情報、他)

インド/商標実務に関するマニュアル草案リリース

 2015年3月10日、インド特許庁は、商標実務手続マニュアルのドラフトを発行した。これは、商標登録局のウェブサイトで入手可能である。当該マニュアルは、商標に関する 手続きの実務に統一性、一貫性を与えることを目的として作られたもので、基本概念、利害関係者からの要求、1999年商標法の規定とそれに関与する規則および オフィスアクションに分けて簡潔にまとめられている。制度利用者用ガイドとしての性格を持つ。

URL: http://www.jetro.go.jp/world/ipinfo/e8863174a7294ec9.html

(JETRO、他)

インド/特許庁新インターフェース運営開始

 2015年1月1日より、インド特許庁は、IPOのウェブページ内で新しいインターフェース「Explore IPINDIA」の利用を開始した。これによりユーザーは、法律文や公文書 だけでなく、商標、意匠、特許の情報全てに1つのページからアクセス可能になった。

URL: http://www.ipindia.gov.in/explore_ipindia_f.htm

(インド特許庁、他)

UAE(アラブ首長国連邦)/オフィシャルフィーの変更

 2015年5月29日より、知的財産に関する各種オフィシャルフィーが大幅に値上がりした。出願〜登録・更新に至るまでに必要な費用がすべて約2倍となり、特に、以前から 高額であった登録料及び更新出願料は、30万円(1ディルハム=34円で計算)を超える金額となった。

(代理人情報、他)

カナダ/商標の税関登録が可能に

 カナダでは侵害品対策法が2015年1月に施行され、登録商標と著作権(未登録含む)を税関当局(CBSA: Canada Border Services Agency)に登録することが可能となった。 税関当局は、この登録の情報に基づいて通関する疑義品を所定期間差し止めるとともに権利者に通知する。これにより、権利者は民事上の救済を受けるかを判断できる。
 この登録にはオフィシャルフィーは発生せず、登録権利数に制限もない。登録の有効期間は2年で更新も可能である。

(代理人情報、他)

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