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〈中国〉北京市高級人民法院《専利権侵害判定指南》公布
北京市高級人民法院は,専利民事案件の審判レベルの向上,審判における突出した問題解決,裁判基準統一のため,審判実務経験をまとめ,関連法律法規と司法解釈に基づき,《専利権侵害判定指南》(以降,《判定指南》)の改正を進めてきたが,この度4月20日,正式に新《判定指南》を公布した。 今回の《判定指南》は専利権の保護強化,新たな類型に対する審理規則の確立,専利権侵害案件の審理の考え方などの基本原則の明確化を主要目的として改正された。 主要内容は以下の通り。- クレーム解釈の原則とその方法を確立。
- 機能限定クレームの解釈及び侵害判定規則の確立,均等侵害の判定規則の細分化。
- 最高人民法院《専利権侵害紛争案件の審理における法律適用の若干問題に関する解釈(二)》をベースに,意匠審理規則と共同侵害行為の確立と細分化。
- 中国の事案及び他国・地区の最新事案を参考に,グラフィカル・ユーザー・インターフェースの意匠及び標準必須特許など新たな類型の明確化。
- 中国のコンピュータプログラム特許と通信特許の司法実務に基づき,専利保護範囲を拡大し,専利権の間接侵害行為を規制。
- 質の低い専利の大量出現に対し,悪意による専利権取得の類型を明確化し,専利権濫用行為取り締りガイドラインを提供。
(参考ウェブサイト)
・北京法院網(中国語)
http://bjgy.chinacourt.org/article/detail/2017/04/id/2820310.shtml
・専利侵権判定指南2017(中国語)
http://bjgy.chinacourt.org/article/detail/2017/04/id/2820737.shtml
・専利侵権判定指南2017(日本語)
http://bjgy.chinacourt.org/article/detail/2017/04/id/2825609.shtml
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