専門委員会成果物

Global patent index(GPI)の機能向上

 欧州特許庁(EPO)の有料データベースであるGPIが,この度アップデートされた。モニタリング機能が強化され,これまでは,直近一週間に新規追加された文献の抽出が可能であったが,アップデートにより,期間を指定して追加文献を抽出することが可能となった。
 その他の機能改善として,同一フィールド内の検索に際して,AND演算子より精密な検索が可能なWITH演算子が利用可能になった。例えば,リーガルステータスのように多数の情報が格納されているフィールド対して,指定日付(又は期間)と特定イベントとをAND演算子で検索すると,指定日付にイベントが発生し,且つ,特定イベントが発生した公報が抽出される。具体的には,2016年1月(指定期間)と異議申立(特定イベント)をAND演算子で演算すると,2016年1月に異議申立以外も含むイベントが発生し,且つ,異議申立が 発生した公報が抽出されてしまう。これに対して,指定期間と特定イベントをWITH演算子で演算すると,指定期間に特定イベントが発生した公報を抽出することできる。上述の例では,2016年1月に異議申立がなされた公報を抽出することができる。
 なお,GPIは2ヶ月の無料トライアルが可能である。

EPOウェブアップデート(2016年5月18日)
http://www.epo.org/service-support/updates/2016/20160517.html

(参考)GPIサイト
http://www.epo.org/searching-for-patents/technical/espacenet/gpi.html

(参考)GPIユーザーマニュアル
http://documents.epo.org/projects/babylon/eponet.nsf/0/16B7F77528515906C1257C04003AB2FA/$File/gpi_user_manual_v2.5_en.pdf

(参照日2016年5月23日)

(吉田 直樹)    

  
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