外国特許ニュース
〈インド〉特許規則を改正
2016年５月16日付で，インド特許規則が改正された。今回の改正は，主にインドにおけるイノベーションの活性化と審査遅延解消を目的としたものとなっている。
【特許規則改正の概要】
- 早期審査制度の導入
下記のいずれかの条件を満たす出願は，早期審査を請求することができる：
（a）インドを国際調査機関（ISA）または国際予備審査機関（IPEA）として選択していること
（b）出願人がスタートアップ企業であること（スタートアップ企業の要件：�＼瀘�から５年未満であること，��年間の売上高が2.5億ルピー（約４億円）（１ルピー＝約1.6円）以下であること，�５蚕儚弯靴筝Φ羈�発，技術や知的財産による新たな製品・サービスの商品化をおこなっていること，のすべての要件を満たす企業。） （新規則24C） - アクセプタンス期間の短縮
出願を特許付与状態とする期間（アクセプタンス期間）を，最初の審査報告書（First Examination Report；FER）発行日から６ヶ月以内に短縮。（改正前は，FER発行日から12か月以内） アクセプタンス期間中に延長費用（4,000ルピー（約6,400円）／月）を支払うことにより，最大３ヶ月延長可能。
（改正規則24B（5）） - 分割出願の審査請求期限
親出願がすでに審査に継続している場合，分割出願と同時に審査請求しなければならない。（改正前は，親出願のステータスに関わらず，分割出願から６か月以内）
（改正規則24B（2）） - テレビ会議によるヒアリングの導入
ヒアリングを，テレビ会議などの視聴覚通信装置を介して行うことが可能となった。
（新規則28（6）） - ヒアリング日程変更の導入
ヒアリング日の少なくとも3日前までに，合理的な理由と共に5,000ルピー（約8,000円）を支払うことにより，日程の変更を申請することができる。（延長は最大２回まで， 各延長期間は30日以内。）
（新規則129A） - ヒアリング後の資料提出
ヒアリング後の関連資料およびその他の文献の提出は，ヒアリング日から15日以内に行わなければならない。
（新規則28（7）） - 審査請求費用返還制度の導入
審査請後，FERが発行される前に書式29により出願を取り下げた場合，支払い済みの審査請求費用の90％が返還される。
（改正規則７（4A）） - 国内移行時におけるクレーム削除補正
PCT出願からの国内移行に際し，クレームを削除する補正を行うことができる。
インドでは，出願時クレーム数が10を超えた場合，超過費用（1,600ルピー（約2,500円）/クレーム）が必要となるが，本改正により，出願人は国内移行時にクレーム数を削除して 超過クレーム数を削減することが可能となる。
（改正規則20（1）） - 委任状提出期限の導入
代理人への委任は，出願より３ヶ月以内に，様式26により又は委任状の様式によりなされなければならない。当該欠陥が除かれるまで，さらなる手続きは行われない。
（改正規則135（1））
（参考ウェブサイト）
https://www.ngb.co.jp/ip_articles/detail/1325.html
http://www.ipindia.nic.in/writereaddata/Portal/News/230_1_Patent__Amendment_Rules_2016_16May2016.pdf
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