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〈中国〉中華人民共和国国家知識産権局専利復審委員会重大案件公開審理

 専利権の無効宣告(特許無効審判)請求は専利制度の重要構成部分であり,専利権の有効性を新たに認定するための専利権確定措置である。
 口頭審理は無効宣告の中で重要な手続であり,専利法の該当規定(専利法実施細則第70条)により設けられた行政手続きで,案件の事実精査に有効である。専利復審委員会は 2016年から定期的に重大無効宣告案件を選定し,自主的に社会へ審査プロセスを公開することで,審査基準を広く認識させ,社会からの監視を受け入れることを決定した。その狙いとしては,審査プロセスの透明性向上,審査情報の公開強化,社会への案件の審理理念と基準の伝達,審査結果の公正さと正確さの保証,審査の品質向上及び審査基準の一貫性促進が挙げられる。
 2016年4月5日に第一回目の重大無効宣告案件の公開口頭審理が行われた。専利権者:北京捜狗科技発展有限公司と,無効宣告請求人:北京百度網訊科技有限公司ともに中国企業による案件である。約140名のマスコミ関係者と一般市民が傍聴に参加し,同時に国家知識産権局の公式ウェブサイトでも写真及び文字で審理の実況中継が行われた。今後も無効宣告案件の公開審理が継続的に行われる予定である。

(参考ウェブサイト)
国家知識産権局(中文)(参照日:2016. 04. 20)
http://www.sipo.gov.cn/ztzl/ywzt/zlfswyhzdajgksl/

専利復審委員会(中文)(参照日:2016. 04. 20)
http://www.sipo-reexam.gov.cn/xwgg/tpxw/11497.htm

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