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会務報告&部会報告
建設部会（第5回）
| 時 | ２月１８日（金）１４：００〜１７：００
（Ｗｅｂ受付 １３：３０〜１４：００） |
|---|---|
| 所 | 各社（Ｗｅｂ開催） |
| 人 | 平野業種担当役員､井手添､大森、高田各幹事
４５社 ７８名 講師 １名 |
議 事
１．業務報告
平野業種担当役員より2 0 2 1年度建設部会活動総括があった。１年間、思ってもいなかった事態や活動を余儀なくされたが、会員各位が高い出席率で有難かった、との謝意を述べられた。２．次年度活動方針
次年度業種担当役員候補の田中担当役員より説明があった。建設部会は会員が少なく、各社の知財担当者も少ないので、同士の集まりとして存在し得ている。その中でモチベーションを維持し、課題を共有したいとの想いを語られた。その後、活動方針資料に沿って、方針内容・研究会・年間予定などの話があった。次年度部会は基本的にはＷＥＢかハイブリッド開催の予定とのことだった。３．講演会
| 演題 | 「東京・下町・町工場の挑戦！」 |
|---|---|
| 講師 | 株式会社浜野製作所 代表取締役 浜野慶一 氏 |
講演概要
- 自身は２代目。創業は金型屋だったが、自身の代になってからは量産だけでなく金型レスの少量多品種の精密板金を始めた。最近はロボット開発等ものづくりを核とした周辺サービスもやっている。本社工場の周りに関連工場やベンチャーラボも所有するようになった。
- 経営理念は「お客様・スタッフ・地域」がキーワードで「感謝・還元」を掲げている。この経営理念に沿わないものは一切やらない。そのことはパートやアルバイト含め全社員説明している。
- 1993年に創業者の父が他界し引継ぎ、2000年に隣家もらい火により工場全焼した。当時社員は自身とアルバイト一人だった。このアルバイトの給料も払えなくなった程に会社が大きく傾いた。それでもアルバイトから「金でいるわけではなく、アンタと働きたい。浜野製作所はまだ潰れていない。」と言われたことで覚悟を決めた。これが経営理念につながっている。無利子の融資制度を利用したり、新規顧客開拓したりして立て直した。新規顧客開拓では見出したピンポイントを攻めた。
- ものづくり日本大賞や日本産業技術大賞など数々の外部評価ももらえた。当時の天皇陛下も最後の民間企業訪問ということで行幸いただいた。また、世界の中小企業でも興味深く先進的ということで、国連本部での事業報告もした。
- 今取組んでいる大きな方向性は、「１．ものづくりの情報の上流からのコミットメント」「２．下請け体質からの脱却」「３．ネットワークの活用（中小企業での限界）」。大きな骨格としては事業構造・収益構造の改革がある。スピードを上げて時代が変化している。旧来の町工場は安定的な大手の量産をやりたがるが、それではコストがかかる東京がものづくりに一番向かない地域となってしまう。東京における情報の集積、先駆けを生かした事業構造にしたい。
- 変革の原点は「ありがとう」と言われるものづくりだった。半身不随になってしまった娘さんへのリハビリ器具の製作依頼に社を挙げて対応し、依頼者から大きな感謝をもらえた。この仕事は誇り高い仕事だと実感し、絶対やり遂げると決意していた。こうした装置開発には、自社だけでは完成できず産学連携を始めるきっかけとなった。
- 産学連携では、ＨＯＫＵＳＡＩや江戸っ子１号。地域連携としては、配材プロジェクトやキッザニア。キッザニアは人材育成にも良かった。スミファという取組もある。
- ガレージスミダでベンチャー企業の支援をしている。ＷＩＬＬやチャレナジーなど社会的課題の解決を目指すスタートアップや新規事業が浜野製作所に拠点を置いている。世界を変えるスタートアップ100選の11社にも掲載された。大手からの長期出向者の受け入れもしている。
- 時代の変化で既往のサプライチェーンが成り立たなくなっている。プロジェクト毎に大手・中小・大学が持つ強みを踏まえて関係性を作ることで将来があると考える。
質疑応答
- 新規顧客開拓でのピンポイントとは何か？
→単発・短納期対応。２週間納期を１週間で納めた。それが取引継続につながった。単発はどの工場も嫌がっていたので顧客にとても受けた。 - 下請け体質からの脱却でポイントは何か？
→色んな目線の人達が入れるようセクションを越えた仕事を原動力とする。既存のネットワークで出来ないことがあれば、躊躇せず大手・中小関係なく出来る所とトップ同士で直談判する。 - 町工場は事業継承が困難と言われる中、ここまで若手を中心とした人が確保できるのはなぜか？
→１年以上インターンシップを行い、大学内に事務所を設けて情報発信している。集まった若者に職場体験させるだけでなく、ビジネスの仮説を考えさせたうえでそれを実行させた。浜野製作所はそのステージとして活用してもらう。それが功を奏して人材定着につながったと考える。
４．2021年度建設部会研究会報告
| 報告事項 | 「建設業界における改正意匠法が与える影響についての考察」 |
|---|---|
| 報告者 | 前田建設工業株式会社 柳田一斉 氏 |
報告概要
（１）研究会活動経緯
- 活動は全１０回。研究会メンバーの討議に加え、業界代表者であるゲスト（請負側、施主側、弁理士、学識者）との討論を随時設けた。
- 昨年度は建築物の意匠における類否判断を審査官と意見交換したが、登録事例が少なく、出願公開もされないため、推測ばかりで根拠ある検討に進めなかった。その反省から今年度は、自身で取材可能な、建築・内装意匠が建設業界にとってどのような意義を持つかについて検討した。
- 建築物の意匠出願でリーディングカンパニーからの知財代表者と意匠に関係する識者とのヒアリングを通じて、改正意匠法の成り立ちを紐解いた。
（２）改正意匠法についての研究会での考察
- 建築物設計・施工請負での商流パターン別に、留意点が異なる。権利帰属の望ましい構成、非侵害保証者の特定などが項目となる。
- 改正意匠法での想定権利者はブランドオーナーであって、そこから設計施工を請負う立場への副次的な影響がほとんど検討されず法改正に至っているとの感想をもつ。
- 設計施工を請負う建設業界の立場からは、拒絶例を調査引用できない今の意匠登録システムに元々課題があると考える。
- 特許庁への提言として、請負う立場が一律にオーナー同等の侵害者となり得る現行の意匠法への改善要望、審査基準の見える化と特許権での異議申立てに準じた情報提供制度の新設、等が考えられる。
- 建設業界への提言として、ブランドオーナー間の係争から身を守るため、請負契約上での対策、判定制度の活用などを挙げる。
以上
建設部会（第4回）
| 時 | １１月２６日（金）１３：４０〜１７：００
（Ｗｅｂ受付 １３：００〜１３：４０） |
|---|---|
| 所 | 各社（Ｗｅｂ開催） |
| 人 | 平野業種担当役員､井手添､大森、高田各幹事
４３社 ７３名 講師 １名 ゲスト １名 特許庁 １１名 |
議 事
１．業務報告
平野業種担当役員より次年度の幹事団の紹介があり、Teamsの反応機能で会員より反応があれば承認とする決議方法の説明があった。次年度の幹事候補それぞれより挨拶があった。決議の結果承認された。２．講演会
| 演題 | 「Z o o m活用における現状の課題 − 野良アカウントでZ o o mしていませんか？ −」 |
|---|---|
| 講師 | Z V C J a p an株式会社 エンタープライズ第二営業部 シニアアカウントエグゼクティブ 澁谷 洋猛 氏 |
講演概要
（１）Zoomについて
- 会社の沿革、サービス内容概要、2020年に受賞したアワードの数々、市場の評価、品質の他社比較などの説明があった。
（２）Zoom Security と事例
- セキュリティを最も重要と考え、国際機関、各国の基準・認証を得ている。
- セキュリティの取組、セキュリティ機能の追加、データコントロールの説明があった。
- アメリカ合衆国政府・公的機関、国際会議、日本政府でのZoom活用事例の紹介もあった。
- スマートグラスやドローンなど新分野での利用事例もある。
（３）Zoomの課題
- 経産省がテレワーク70％推進しているが、IPA DX白書によれば、あまり進んでいない。ビデオOff会議が多くテレワークの生産性低下している。また、IPADX白書によれば、日本はアメリカと比べITリテラシーが低い。そのため、ビデオ会議の質を上げる必要がある。
- ライセンスは個人での所有なので、共有すると契約違反。最近BSAに加盟したのでライセンスの正しい管理を目指す。BSAへライセンス違反の情報があると情報提供者への報奨金制度がある。
- 一つの企業アカウントで無料ユーザー・有料ユーザー混在して運用管理できる。
質疑応答
- 特許はとられているのか？
→音声圧縮技術など複数の特許ある。元々ウェベックスのシスコからスピンアウトした企業なので、システムとして特殊な機能・技術を動かしている。
３．特許庁行政報告
�‘探�に関する報告
| 報告事項 | 「建築分野を取り巻く知財行政の最近の動向」 |
|---|---|
| 報告者 | 特許庁 審査第一部 住環境 審査長 池谷 香次郎 氏 |
報告概要
（１）建設分野における知財をめぐる動向- 国内外の特許出願及び登録件数の傾向、これに対するＥセクションの傾向について説明頂いた。
（２）出願人の多様なニーズに対応する制度
- 世界最速の審査、オンライン面接、事業戦略対応まとめ審査、情報提供制度、審査請求料返還制度について説明頂いた。
（３）令和３年特許法等の一部を改正する法律の概要
- デジタル化等の手続の整備（口頭審理のオンライン化、印紙予納廃止・クレジット窓口支払など）、権利保護の見直し（個人輸入等の権利侵害対象化、権利回復要件の緩和など）、料金体系の見直し等の改正内容を説明頂いた。
（４）新型コロナウイルス感染症対応
- 出願減していたが、回復基調。
- デジタル化の推進として、手続のオンライン化、押印廃止を進めている。
�∋�前アンケートへの回答
| 回答者 | 特許庁 審査第一部 住環境 上席審査官 荒井 隆一 氏 |
|---|
- 会員企業からの事前に寄せられた質問について回答頂いた。その後、質疑応答の時間を設け、その場で会員企業からの質問にも回答頂いた。
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| 報告事項 | 「建築物・内装の意匠に関する最新動向／新規性喪失の例外規定に対するご意見について」 |
|---|---|
| 報告者 | 特特許庁 審査第一部 環境・基盤意匠 審査官 中村 純典 氏 |
報告概要
（１）建築物・内装の意匠に関する最新動向- 出願件数の推移、建築物・内装・組立家屋の出願推移、建築物・内装の意匠分類新設、建築物・内装の意匠登録例について説明頂いた。
（２）新規性喪失の例外規定に対するご意見について
- 証明書提出の緩和や省略などの複数の意見があり、基本問題小委員会でも課題とされている。時期的要件の緩和や記載事項の簡素化などが検討項目として挙がっている。
- 「意匠の新規性喪失の例外規定についてのQ＆A集」に建築物・内装の証明書の記載例が追加された。
以上
建設部会（第3回）
| 時 | １０月８日（金）１３：１０〜１６：２０ （Ｗｅｂ受付 １２：３０〜１３：１０） |
|---|---|
| 所 | 各社（Ｗｅｂ開催） |
| 人 | 平野業種担当役員､井手添､大森、高田各幹事 ４３社 ７６名 講師 ５名 ゲスト １名 |
議 事
１．はじめに
大森幹事より、議事目的での録画、配布資料のスクリーンショット禁止、集合写真撮影時にカメラON（任意）、質問は常時チャット利用する旨の案内、終了後のアンケート協力依頼があった。開催への謝意と講演頂くオムロン殿、オムロン京都太陽殿の参加者の紹介があった。
２．講演会
| 演題 | 「健常者と障がい者が協働する知財活動」 |
|---|---|
| 講師 | オムロン株式会社 技術・知財本部 知的財産センタ
センタ長 濃野 仁 氏 知財企画部 八幡 康弘 氏 知財企画部 吉川 典雄 氏 事業支援部 岸部 典子 氏 |
講演概要
（１）はじめに（濃野仁氏）
- オムロンは企業理念経営を重要視。その中で「人間性の尊重」が好きで知財活動にも関係している。
（２）知的財産センタの取組（岸部氏）
- 企業理念から知的財産センタのミッション・ビジョンを全員で集まって策定した。
- 新規事業は技術経営を注力。ソーシャルニーズの創造のため営業部門にも入り込む。
- 既存事業は権利行使で事業貢献を目指す。顧客への宣伝や協業との連携なども含んでいる。
- 知財教育では、特許道場や知財表彰の紹介があった。
- 社外評価として「TOP100グローバル・イノベータ」に５年連続で選出された。
- 今後の取組として戦略ドリブンによる知財サイクルをまわす。
（３）オムロン太陽での知財活動（八幡氏）
- オムロン太陽とオムロン京都太陽とで250人の障がい者を採用しており「もにす認定」を取得。約50年前の中村裕医師との共同出資でオムロン太陽を設立。「No Charity,but a Chance!」がモットーに障がい者の社会参加を後押し。オムロン太陽は71名中32名が障がい者。作業者が車椅子でも作業できる。
- オムロン太陽と知財部門の関わりは、教育→実務→活用。教育においては、「特許」とは何か？を専門用語ではなく平易な言葉で説明し、また日頃の改善活動と変わらないことも説明し、身近なものに感じてもらった。実務においては、実体験を重ねてもらうのが良く、拒絶理由を見せたり、登録証を社内掲示したりした。活用においては、現在議論を重ねている。
- 知財活動の成果事例として、特許では切断冶具（動画で改善前後を上映）、車椅子、オフィス椅子の紹介があった。ノウハウでは、身体機能・能力別作業工程マッチングの紹介があった。
- 今後の取組として、ユニバーサルものづくり工場を目指している。ノウハウの知見化と外部展開を図り、障がい者のはたらく機会を増やす。顔認識技術などのテクノロジーを利用し、障がい者のはたらく範囲を広げる。
- 知財としては、オープン＆クローズで協業促進に軸足。
（４）知的財産センタにおける協働（吉川氏）
- 自身も視覚障がい者として仕事に従事。知財としてどのような仕事をしているかの紹介があった。
- 教育体系の整備、マネジメント人財の育成・職場カウンセリングの実施、インクルーシブデザインの実践、社会貢献活動。
- インクルーシブデザイン実践の例として、血圧計ユーザビリティ評価、ＡＩスーツケースの技術開発への参画、イントラサイトのＷｅｂアクセンシビリティへの提言の紹介があった。
- 社会貢献活動として、見えない・見えにくい人の仕事サロン、公的機関との懇談会、フォーラム参加による就労ピアサポートをしている。また、ラジオ出演や書籍出版による市民への啓発、学会・大学講義への参画もしている。
- 障がい者の更なる活躍に向けて「違いを価値に多様性を競争力に」を以って障がい者の活躍の場を広げていきたい。誰もが参画できる工場づくりへの提言やユニバーサルデザインへの提案をしていく。
質疑応答
- 教育の場面で発明を楽しいと思うミソは？
→成功事例を教える。イメージしてもらう。研修の場では座学だけではなく、自分の発明を持ち寄ってもらう。 - 新規事業で知財からこういう事業が良いと提言するのか？
→知財だけでは新規事業難しい。プロジェクトメンバーに知財担当者が入る。そこで提言。 - どのあたりから知財担当は入るのか？
→社会的課題の視点から始まって担当入るパターン、技術起点からの事業を考えるパターン、の２パターンある。 - 共業者を選ぶときに知財からアドバイスするのか、知財が決めるのか？
→知財がゼロベースで考えるのではなく、事業側での課題があって相談あったら知財が手伝い提案する。 - 特許カタログはどのように運用しているか？
→社内用コミュニケーションツール。例えば談話室等に置いている。 - 特許道場は全技術者か階層別なのか？
→書き方編は全員の方針。読み方編は３年目。開発テーマリーダー研修を立ち上げ、リーダーになった方にディスカッション形式で知財の活用を議論してもらう。他に営業向け、新人向けにもやる。
３．記念撮影
平野業種担当役員よりカメラＯＮにしてスクリーンショットして記念撮影する案内があった（撮影に同意した方のみ）。１ページ目、２ページ目と２回に分けてスクリーンショットを行った。
４．工場見学
| 工場見学 | 「福祉工場 バーチャル工場見学会」 |
|---|---|
| ご案内 | オムロン京都太陽株式会社 CSR課 CSRグループ 荒井 裕晃 氏 |
見学会概要
（１）はじめに
三輪社長のご挨拶動画の上映があった。その後、立地紹介とオムロングループの紹介（企業理念、設立経緯など）があった。また、オムロン京都太陽の会社紹介の動画上映もあり、同社の概要（使命、目指す姿、障がい者雇用の取組など）の説明があった。質疑応答
- 改善を吸い上げる仕組みは何か？
→チーム活動。作業者全員がどこかのチームに所属している。チームリーダーが管理している。 - 主体はチームの会議なのか？
→チームの会議。ただし、チームリーダーは毎年変わり、研修がある。 - 海外へのノウハウ提供しているのか？
→コロナ前は海外からの見学多かった。関係協会を通じて講演活動も行っている。
（２）工場見学
工場内の見学ルートに沿って、平面図、写真、動画を共有頂き、擬似的に工場内を案内して頂いた。- １Ｆは、袋開け器、ソケットライン。袋開け器の工程毎に障がい者作業の問題点を挙げ、冶具を導入し、作業者がパーツを入れるだけにした。ソケットラインでは片手不自由な作業者であるため、右手だけで部品をはめる作業者と、左手だけで部品をはめる作業者とを並べることで、得意部分に特化し作業スピードを上げるようにした。
- ２Ｆは、光電センサーライン、工場の見える化。光電センサーは、検査がネックだったため、検査機を付替えできるようにした。工場の見える化では、ライン毎に進捗管理板を設け、ラインリーダーが遅れ解消対応し、フロア全体の進捗ディスプレーを設け、フロアリーダーがフロア全体の遅れ解消対応するようにしている。
- ３Ｆは、エレベータフロア、電源ライン、スタッフ席。エレベータフロアでは、青い点線を床に引いてある。１Ｆにはオレンジや灰色の点線もあるが、これは荷物を知的障がい者に運んでもらうためのもの。荷物の判別を別の者が行い、色タグ付けするので、後はタグと同じ色の点線を進めば荷物運びができるようにした。電源フロアでは、段ボールの箱詰めが難点で、送り出し機を開発した。これは健常者にも有効で、障がい者目線がより多くの人の働きやすい環境を実現した。スタッフ席では、棚の上に三角状の置けない君を配置することで、棚の上に物を置けないようにして職場を綺麗に保っている。また、複数ファイルの背表紙には通し番号ではなく、斜めのラインを複数ファイルに跨って描画している。視覚的にファイルが揃っているか、順序通り並んでいるかが分かる。
- 工場全体で行っている知的・精神障がいへの取組として、マニュアルの動画化や日報システム。マニュアルの動画化では、紙のマニュアル通りに出来ずいつの間にか手順が変わってしまう課題があったため、動画にし、さらに全員の作業を撮影して全員で比較するようにした。日報システムでは、毎日作業者が自身の体調・精神面の項目にチェック入れるもので、グラフ化で見える化し自己理解を促す。さらにコメント欄もあり、本人だけでなく人事やリーダー・外部サポート者と共有でき相互理解を進めている。
質疑応答
- 改善するための作業を分析するチームが別にあるのか？
→自分たちでできるなら自分たちで改善する。 機械など必要な場合は技術の専門部隊に依頼する。 - チーム分けは製造スタッフがやるのか？
→製造スタッフ席にいるラインリーダーが中心となってやる。会社として重度化対応するのは技術課や品質環境課がやる。 - 動きのフォローもこのスタッフがするのか？
→精神的なフォローをする。こまめに循環している。就労面については別のサポートする担当者もいる。
５．最後に
大森幹事からあらためて講演者各位へ謝意を述べ、各会員もカメラ・マイクをONにして拍手と御礼を言った。平野業種担当役員よりアンケート記入のお願いがあった。以上
建設部会（第2回）
| 時 | ７月９日（金）１４：３０〜１７：００ （Ｗｅｂ受付 １４：００〜１４：３０） |
|---|---|
| 所 | 各社（Ｗｅｂ開催） |
| 人 | 平野業種担当役員､井手添､大森、高田各幹事 ４３社 ７５名 ゲスト １名 |
議 事
１．業種担当役員報告
平野業種担当役員から2 0 2 1年度建設部会活動計画案の見直しの説明があった。第３回、第４回での見学・講演先がほぼ確定したため、変更点として案内があった。
２．講演会
| 演題 | 「誰も知らない特許権侵害品・意匠権侵害品の差止方法」 |
|---|---|
| 講師 | 元東京税関総括知的財産調査官 上席調査官 弁理士 原田 雅章 氏 |
講演概要
（１）日本税関の特許権・意匠権侵害品の差止実績
税関の差止実績は、令和2 年度において特許権差止件数が116 件（差止点数40，523点）意匠権差止件数が323 件（差止点数58，867点）。一方で、知的財産権関係民事事件の新受件数と比べ、日本税関への差止申立の新規申立は少なく、有効活用されているとは言い難い。（２）日本税関に対する誤解と日本税関の実力
東京税関に知財部隊が集約されている。税関の役割は、�ヾ慇任療�正・公平な課税、��安全安心な社会の確保、�Ｋ念廚留潦蟆修覆匹任△蝓�知的財産侵害物品の取締りを行うことは、日本国内での流通を防ぎ、国民の安全・安心を確保することなので、�△量魍笋乏催�する。（３）事例解説として、税関で化学物質の特許権侵害品が止まるまでについて
侵害品を止めるために税関への申立が必要。裁判と異なり、相手方が分からなくてもできる。申立後に認定手続によって侵害成否が認定される。侵害成否が難しいときは専門委員制度がある。専門委員は専門委員候補として登録されている45名（学者、弁護士、弁理士）から案件ごとに3名選出される。元知財高裁所長なども登録されている。税関で化学物質の特許権侵害品が止まるまでの事例は、税関が特許庁以外で特許の有効性を判断した初の案件だった。
差止事例では、中国企業からの輸入品が多いが、日本の企業が輸入者として買うから中国企業も辞めない。輸入者が権利者の取引業者だった、という事例もあった。税関での差止は、「日本企業は黙っていない」という中国への強いメッセージになる。
（４）令和元年意匠法改正（間接侵害規定）のきっかけとなった税関の犯則事件の紹介
美容用ローラーを分解した部品での輸入があり、間接侵害の専用品の立証が課題だったが、個々の輸入申告の部品個数から一体品である専用品と立証して認められ差止できた。（５）最後に
税関活用７か条として、�〆枷修箸亙未虜校濕蠱覆�ある、�⇒�入者不明でも差止申立できる、��差止申立をしなければ、侵害品は止まらない、�だ粘悗遼棆擦鮹里襦↓ダ粘悗鰐妓�判断できる、��侵害品を購入するのは日本企業、��中国企業に効果大、がある。質疑応答
- 税関はチームで申立事案に臨むのか？
→質問は、膨大な量の通関手続きに全数確認などできるのか、見落としはないのかという意味だと思う。もちろんそのとおりなので、経験的に怪しい様子のある輸入者をランク付し、通関時にデータベースで分かるようにして、重点対応している。 - 化学物質と意匠とで申立〜受理の期間に違いがあるか？
→違いは専門委員制度に諮る時間次第である。専門委員会制度の対象でない件は申立から３０日、専門委員制度の対象の件になると経験的に３カ月程度はかかってしまう。 - 差止の有効期間はあるのか？
→更新できる。
以上
建設部会（第1回）
| 時 | ５月１４日（金）１４：３０〜１７：００ （Ｗｅｂ受付 １４：００〜１４：３０） |
|---|---|
| 所 | 各社（Ｗｅｂ開催） |
| 人 | 平野業種担当役員､井手添､大森、高田各幹事 ４４社 ７８名 ゲスト １社 １名 |
議 事
１．２０２０年度会計報告
前年度の濱田会計担当幹事より２０２０年度の会計報告があった。懇親会がなかったために会費の徴収がなく、ＷＥＢと参集の併用した第３回が最も大きい支出だった旨の説明があった。２．業種担当役員報告
平野業種担当役員から挨拶があり、ＪＩＰＡ理事会の報告があった。その後、2 0 2 1年度建設部会活動計画案の説明があった。活動方針としてフロンティアの観点を加えた。年間計画は資料通りだが、今年こそ現地参集は望んでいるもののコロナの状況次第での変更はある。
- 第１回部会（Web開催）：
協会要請に依りWeb開催のみでの開催。 - 第２回部会（現地参集）：
相手先拠点を訪問し見学と講演を予定。参集見合わせの場合はWeb開催で講演のみ。 - 第３回部会（宿泊型または現地参集）：
相手先拠点を訪問し見学と講演を予定。宿泊をしない場合は現地参集で日帰り。現地参集も見合わせる場合はWeb開催で講演のみ。 - 第４回部会（現地参集＋Web開催）
ホテルメルパルク東京を会場とし、ミニマム開催はWeb開催のみ。特許庁行政報告と講演を予定。 - 第５回部会 （現地参集＋Web開催）
アルカディア市ヶ谷を会場とし、ミニマム開催はWeb開催のみ。今年度活動総括、次年度部会活動方針説明、研究会成果発表、講演を予定。
会費徴収については、原則として、２０１０年度から継続されてきた会費徴収方法を踏襲する。ただし、特記事項を設けて運用し、必要に応じて各社に諮りながら見直せる柔軟性を持たせた。現時点では、特記事項の昨年度と同様に懇親会がないときは会費徴収をしない方式とする。
３．２０２１年度研究会活動計画
柳田リーダーから研究会メンバーの紹介の後、計画の説明があった。昨年度の意匠法改正を大テーマとして継続する。詳細は練っているが、１）意匠の権利範囲の検討、２）業態毎の意匠の捉え方の整理が候補であり、今後テーマを深掘りする予定としている。最後に各研究会メンバーの自己紹介があった。４．講演会
| 演題 | 「企業における知的財産の価値と事業への貢献について」 |
|---|---|
| 講師 | 東芝ビジネスエキスパート 株式会社 取締役 熊谷 英夫 氏 |
講演概要
（１）知財を取り巻く環境の変化
リアクティブ(事態対応型)な知財戦略からプロアクティブ(先読み型)な知財戦略へ、「事業と絡めたストーリーのある知財戦略」が必要である。また、IoTによるデータの利活用・データマネジメントも重要となってきた他、企業の「こだわり」を商標(ブランド)で保護する動き(知財の新しい価値)、デザインを企業価値向上のための重要な経営資源として活用する動きがある。
知的財産部門が求められているものは、受け身型⇒総合理解型⇒経営貢献型となった。活用を起点として知財創造サイクルを回すことが必要である。
（２）東芝での取り組みの一例
「知財による事業への貢献（リターン）の拡大」をキャッチフレーズにした知財戦略である。これを実現する仕組み構築のため、知財ＤＲ「知財による事業貢献の定義」を起点とした技術トップを巻き込むＰＤＣＡを採る。また、デザインのこだわりがあり、自社の技術力が生み出した素晴らしい装置をあらゆるユーザにとってわかりやすいもの・使いやすいものにするのは意匠の使命と考えている。
（３）纏め
知財は、ライセンス料をとったり自社技術の防衛だけが使い道ではない。無償開放と合せた有償技術支援やデータ収集によるサービス開発という活用事例もある。知財担当は、原作者や作曲家ではなく、脚本家や編曲家である。情熱が大事。重要なのは企業の「こだわり」「特別なONLY ONE」が強みとなること。この強みそのものが、知財によって第三者と差別化できること、認知させることが知的財産の価値と活用・事業への貢献となる。
質疑応答
- 出口戦略をなかなか知財部だけで考えるのは難しいが、東芝はどうしたか？
→知財ＤＲの会議に事業部の人間が出席。事業部門と考える。事業部門から話聞いて知財が考えてもダメ。事業部の人で話に乗ってくれる人を入れ込み、一緒に考えることが重要。
５．会員紹介、その他連絡事項
参加者表順に各社顔出しして会社名と氏名による挨拶を行った。竹中工務店の湯浅氏がJIPAの常務理事となった連絡があった。
以上
