ちょっと一言

「おもてなし」知財管理11月号編集後記より

  秋も深まり、寒さが日々に増すこの頃、秋の夜長に積読中の本を通読するチャンス期がやって参りました。

 さて、今月号の記事はいかがでしたでしょうか。知財部門の業務の中でもタフな業務としてライセンス契約がありますね。 お互いの思惑が交差する中、なんとかWin-Winの合意点 を探り出し、契約締結と進み、心労極まりないものであります。 ライセンス契約は、契約締結後が正に事業のスタートですので、その後のフォローが肝心ですが、契約交渉に疲弊し、その後のフォローがおろそかになることもしばしばかと。

 今月号の「日本企業におけるロイヤルティ監査の実態」の記事は、日本企業の方々へは、参考になったのではないでしょうか。 ライセンス契約の初期段階において相互に契約内容の詳細を再確認にし、誤解や疑心の招来を未然に防ぐことが大切とある記述はとても心象に残りました。 確かにそのとおりですね。契約後のフォローは、契約作業の
疲れを癒してからなんて呑気過ぎですね。契約初期の監査をすることで、日本人が得意な摺合せができれば、スマートな契約となること間違いなし。 ひと昔前ですと、ライセンス監査となれば、契約担当者は、先方の来日日程を到着からの交通機関、宿泊ホテルまで、事細かにつぶさに聞き出し、スケジュールを時分単位で組み、その中、なぜか一番力を入れたのはオフ日程で、そちらの方が充実しているのが、おもてなしの精神でしょうか? オフの日程では有名な名所、史跡めぐりやレジャーにと明らかにライセンスと関係ないでしょうみたいな方が充実していました。 そこまでしたらまた来るよと冗談を飛ばしたものです。 「おもてなし」。 ライセンスの監査においては、どうなのでしょう。 やはり、
大事でしょう。

 閑話休題。 知財管理誌にメルマガがあるのはご存じでしょうか。 正確には日本知的財産協会のメルマガですが。
メルマガには知財協の活動や、編集委員からの当該月の「知財管理」誌のお勧め記事の紹介などをコンパクトにメールに載せて配信しています。 興味を引く記事は、人それぞれですが、業務の関わりで大きく変わることもあります。
メルマガの記憶から“そう言えば過去に今回の業務関係の記事があったな”と時機を得て読むこともあるかと思います。

 今月のメルマガでは、冒頭の記事がお勧め記事の一つとして紹介されています。メルマガも利用して、ご参考になる記事が見つかりましたら幸甚です。

(H.M.)

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