ちょっと一言

「秋祭り」〜知財管理10月号編集後記より〜

今年の夏も節電によるクーラーの使用控えによって、暑さに耐えながら仕事をされていた方も多かったと思いますが、ようやく暑さも和らぎ、クーラー無しで快適に過ごせる季節になりました。スポーツの秋、読書の秋、そして、食欲の秋など多様に楽しめる季節ですが、皆様はいかがでしょうか。

私にとって十月は一年のうちで春先と並んで非常に好きな時候です。清少納言が枕草子で「秋は夕暮れ・・・」と詠んでいますが、田舎出身の私にとっても夕暮れ時の雰囲気や夕焼けの美しい光景が好きでして、今でも目を閉じれば、黄金色の田んぼの上を無数の赤とんぼが飛び交う幼い頃に見た情景が思い出されます。

また、十月は、五穀豊穣を祝う意味もある秋祭りが日本の津々浦々で行われます。私の生まれ故郷でも村祭りがあり、誰に言われるわけでもなく毎年帰省して参加しています。私の田舎の祭りは、お神輿を大勢で担ぐスタイルです。早朝から夕方まで村中を担いで回り、途中、決められた家々で休憩してお酒や料理を頂くので、朝からアルコール漬けになれるという、民俗学でいうところの「ハレ」を存分に楽しめる日です。ただ、お神輿は、太鼓を叩くために二人乗っていることもあって非常に重たく、一日フルに担ぐと両肩は腫れ上がり、身体中の筋肉が悲鳴をあげます。終わった直後は今年でもう終わりにしようと思うのですが、不思議なことに一年後には痛みや苦しさを忘れ楽しい記憶だけが残るので、性懲りも無く毎年参加しています。我ながら単純だと思うのですが、やはり祭りは参加して何(なん)ぼかなと思います。皆様も秋祭りに積極的に参加されてはいかがでしょうか。                 

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(T. O.)

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