役員談話室
名古屋開府400年
2008年05月09日
今回は、コーヒーブレイクの原稿を碓氷理事長にお願いしました。
碓氷理事長は歴史に造詣が深く、特に勤務先(株)デンソー所在地の愛知県や周辺地域の岐阜、静岡が信長、秀吉、家康が活躍した地域で、故事由来をいくらでも説明して貰えますからご興味のある方は直接ご本人に伺って下さい。
前にもこのコーヒーブレイクに書きましたが、歴史は過去と現在・未来の対話です。
碓氷理事長からの皆様への熱いメッセージを受け取って下さい。
宗定
名古屋は新幹線で通り過ぎるだけと言う人が多いと思います。ビジネスも無く名古屋駅で降りても、さて、何処へ行こうかと考えるのではないでしょうか。 そういう時「尾張名古屋は城で持つ」の標語を思い出してください。この名古屋城が築城されたのは1610年で、来る2010年は築城400年ということになります。 この年を名古屋開府400年として、各種のイベントが企画されています。ところで、肝心の名古屋城ですが、昭和まで残って国宝だったのですが、 先の大戦末期に空襲で燃えてしまいました。今見ることが出来るのは戦後再建したコンクリート作りで、本物ではありません。 ただ、石垣は元のままですし、外観も全く同じなので充分趣は有ります。
400年が長いのか短いのか。人類の歴史から見れば僅かな期間ですが、人の寿命に比べれば充分長い年月です。 400年前は、時の天下人徳川家康の命により、加藤清正や福島正則等豊臣秀吉の旧家臣が、大阪城包囲網の一環として名古屋城を作ったのであり、 築城に携わった人達がどんなことを考えていたのか、思いを馳せれば興味深いです。
知的財産協会も、今年は設立70周年です。400年に比べれば最近ですが、まだ、名古屋城が燃えずに国宝だった頃に設立されたことを思えば、 設立は既に歴史の中に入っています。歴史の中で、今の知財協会を見ると、今まで協会を育ててくれた先人の思いに触れる事が出来ると共に、 自分達の置かれた位置も見えてくるような気がします。次の70年に繋ぐことが出来るようにしたいと思います。
碓氷 裕彦(日本知的財産協会 理事長)