ちょっと一言
「我が家の夏の楽しみ」7月号編集後記より
そろそろ暑さが本格的になる季節ですが,皆様いかがお過ごしでしょうか。我が家では,この時期に楽しみにしていることがあります。
それは,飼育しているヒラタクワガタのサナギが羽化し,成虫になることです。
我が家でヒラタクワガタの飼育を初めたのは,遡ること4年前の晩夏に,息子にせがまれてクワガタ探しにいった近所の森で,一緒にいたペアを捕まえたことが始まりです。
夏中探してようやく,それも運よくペアで手に入れたので,大事にしてやろうということになり,ヒラタクワガタについて色々と調べて飼育を始めましたが,それまで知らないことも多く,驚きの連続でした。
先ずは,越冬することが可能だということです。それも特別なことは不要で,ケースにエサと多めの土を入れて,乾燥に気を付け,氷点下にならない暗い場所においておけば良いのです。
そうしてペアを越冬させ,その春に一緒のケースに入れてやると,メスが卵を産み,2か月ほどで10数匹の幼虫がとれました。
次に驚いたのは,幼虫のうちに十分な栄養を与えてやると,自然界ではまずお目にかかれないような,大きな成虫になることです。捕まえたオスは45mm程度でしたが,冬を越して翌年の夏に羽化した2代目のオスは,大きいものでは70mm近くになり,息子は大喜びでした。
さらに飼育を続けて驚いたのは,寿命が長いことです。初めのペアは翌年秋には死んでしまい,2代目も知り合いにあげたり,死んでしまったりで数は減りましたが,
生きているのは3年目になります。今年羽化する予定なのは,2代目から選んだペアによる3代目ですが,オスの親子対決も可能です。(もちろん,かわいそうなのでしませんが。)
早いもので,初めの小さなペアから飼育5年目となりました。簡単に多くの情報が手に入る時代ですが,子供にとっては,卵から成虫への過程や,生命の継承などを実感する
ことも大切だと思います。ヒラタクワガタの飼育が息子にとって,良い経験,良い思い出になってくれれば嬉しいです。
皆様も,もしこの夏クワガタをペアで手に入れたなら,チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(Y.R.)