ちょっと一言

「会誌広報委員会の新入委員、一年間を振り返って」2月号編集後記より

 この4月から会誌広報委員会の一員として「知財管理」誌の編集を担当しています。編集は,集まってくる論文や記事を仕分けし,体裁を整えることが主な仕事であると漠然と考えていましたが, もうすぐ一年となる中で,その難しさとやりがいが分かってきたような気がしています。

 編集の仕事は大きく分けると,企画⇒依頼⇒査読⇒校正からなります。企画出しから始まり,どういった内容の論説とするかを決定します。これが一番難しいところでして,様々な業界の, 様々な知財業務に関わっておられる読者の方々に役立つ情報とするために,アンテナを張り巡らし,自分や自分の周囲の知財業務で発生している問題や,疑問に思っていること,あるいはもっと広く,知財の業界で 話題になっていること等から掘り出してきます。
 企画の採用の可否は,会誌広報委員会で審議するのですが,個性的な人が多く,様々な意見が出て,とても楽しいひと時でもあります。 
 伝統ある本機関誌であるだけに責任重大です。そんな中で,自分の企画が採用された時は,大変嬉しく感じます。次が「依頼」です。「企画」で考えた執筆候補者の方に,実際に執筆を依頼しに行きます。

 これは単にテーマと締め切りを伝えるものではなく,直接執筆候補者の方にお会いして,執筆内容を協議し,色々な提案を頂き,内容の充実を図る貴重な段階です。ここは一番楽しいところです。 議論やその合間の雑談を通じて執筆者の人間的な魅力を知ることができ,刺激を受けることも多いです。そして,執筆頂いた原稿をチェックするのが「査読」です。
 元々設定していたテーマから内容が逸脱していないか, 言葉遣いや構成に間違いがないかをチェックし,最後の「校正」の段階に入ります。一般投稿頂いた原稿もこの「査読」 から「校正」の過程を経ます。せっかく執筆・投稿頂いた執筆者の方に対して修正や加筆を 依頼するのは気がひけるのですが,これも編集の仕事の一つです。読者層が幅広いので,そのテーマにあまり詳しくなくても理解し易いものとなるよう,「校正」に心がけています。とは言うものの,執筆者の方々は とても積極的に執筆,そして校正の依頼を受けて下さり,こちらも気持ち良く仕事をさせてもらっています。この場を借りて,御礼申しあげます。
 こうした編集作業を通して,もっとたくさんの読者の方々に知識と 情報が行き渡るように,頑張っていきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。  

(C.F.)

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