ちょっと一言

「春到来によせて」3月号編集後記より

 4月ももう間近です。春は、それまでの長い冬を過ごしたいろいろな生命体が待ちにまった季節でもあり、私自身も何となくワクワクするような気持ちになります。

 昨年秋に初めて自宅の庭に花を植えました。もともと植物を育てることにはあまり興味がなく、これまでは実家でいつも母が庭の手入れをしているのを横目に、すでに美しく咲き誇っている花や木を 愛でるというのみでした。しかしながら今回は「春になると自分の家に花が咲く光景」に憧れ、咲くのを楽しみにしながら自身で日々の水遣りなどの世話に励んでおりました。が結果としてうまくいかず、昨年の12月頃に枯れてしまいました。

 枯れてしまった原因は様々ですが日当たりが悪いのも良くなかったようです。その後日の当たる場所に植え替えをして、土も入れ替え肥料もやり何とか復活を願いながら経過観察中です。

 この編集後記が掲載される頃には無事に綺麗な花を咲かせていることを願っております。
 さて今回あらためて生き物を育てる難しさを知りました。私自身、一から生き物を育てるという経験がなく、せいぜい飼い猫を可愛がることくらいしかしたことがありません。 今回萎れた花を見て本当に花には申し訳ない気持ちでいっぱいになり、自分で育てるということには例え花であってもやはりそれなりの責任を持つということを改めて実感しました。 その時に母から「生き物は手を懸ければ懸けるだけ答え(応え)てくれる」というアドバイスを貰いました。子育てをしてきた母の言葉として重みがありますが、「手を懸けた結果」として今の自分自身があることに些かの不安を覚えながら、言葉の重みを有り難く受け止めております。

 この言葉は「他の生き物を育てる」という事だけでなく、「自分自身の育成」ということにも繋がると思います。仕事でも初めて行うことは、わからないことも多く上手くいかない事 ばかりだと思います。会誌広報委員会にも昨年より初めて参加させていただきましたが、最初は右も左も分からず皆様に追いついていくのが精一杯でした。それでもあきらめずメンバーの皆様に助けていただきながら、自分なりに努力を続けてきたことで今は少しずつ会誌広報委員会に貢献できるようになってきました。そうした中で「自分自身の育成」の重要性を感じています。

 4月になれば各企業で新入社員の方が多く入社されると思います。新入社員の方はもとより、私自身も自身の花を綺麗に咲かすことができるよう、周りの方と協力しながらも「自分自身の育成」に しっかりと手を懸けていき、いずれはその経験を他の方や他の生き物を育てることに役立てることに繋げていきたいと心新たに思っております。  

(R.I.)

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