ちょっと一言

「お正月の習慣に想う」知財管理1月号編集後記より

新年明けましておめでとうございます。

年末年始は、如何お過ごしになられましたでしょうか。実家へ帰省し、ゆっくりと過ごされた方も多いと思います。私もそんな一人です。

私の実家は、東北地方の田舎町にあり、正月には雑煮と一緒に「ずんだ餅」を食べる習慣があります。「ずんだ」とは、最近では全国でも大福の餡やお菓子のクリームに使われ商品化されていますので知る人も増えましたが、枝豆をすり潰して砂糖と少量の塩を混ぜたペーストのことです。これをまぶしたお餅が「ずんだ餅」です。子供の頃から慣れ親しんだ味に舌鼓をうち「実家に帰って来たんだなぁ〜」と毎年、実感しています。

習慣といえば、先祖から代々受け継がれるものと思いがちですが、正月の習慣は時代と共に大分様変わりして来ていると感じています。

「いつの時代なの?」との声が聞こえそうですが、私が子供だった頃の年賀状と言えば、宛名書きは勿論のこと挨拶文や挿絵まで、全てが手書きでした。最近では、お店や自宅のパソコンで印刷する方が殆ど。そればかりか、携帯電話のメールで新年の挨拶を送信する方も増えてきています。

そんなことを想いながら母に「正月に食べるずんだ餅は美味しいね!」と話しかけると、「ずんだは夏から秋が旬なんだよ」との答え。「ずんだ」は、枝豆が収穫できる季節のお盆やお彼岸に「お餅」、「おはぎ」で食したのが本来の食べ方のようです。冷蔵庫の普及により旬に収穫した枝豆を冷凍保存したり、ビニールハウスでの冬季栽培により、正月にも食べるようになったとのこと。これも習慣の変化なのかと気付かされ、なんだか物悲しさを感じました。

さて、正月気分はこれぐらいにしまして、習慣は時代と共にゆっくり変化して行きますが、ビジネスはグローバル時代に入り、その変化は、益々加速しています。我々企業人は、その変化に乗り遅れることなく追従し、時には先読みして対応して行くことが必要と考えます。

会誌広報委員会では、「世界の変化をいち早く捉え、引き続き有益な情報を会員企業の皆様へ提供して行く」を新年の抱負とさせて頂きます。 本年も「知財管理」誌をご愛読頂けます様、宜しくお願い申し上げます。

(M.N.)

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