ちょっと一言
知財管理誌1月号編集後記より
新年あけましておめでとうございます。
年末年始は、皆様どのように過ごされましたでしょうか。
昨年は、自然災害に見舞われた1年となりました。国内観測史上最大のM9.0の大地震に見舞われた東日本、台風12号による記録的豪雨に見舞われた紀伊半島などが記憶に新しいところです。犠牲になられた方々に対し、深くお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
世の中の怖いものの象徴として「地震・雷・火事・オヤジ」という言葉が存在します。怖いものの象徴として、自然災害が挙がっている中、親父(オヤジ)だけが異質であると子供の頃から不思議だったので、Webで検索してみました。すると、このオヤジは父親のことではなく、「大山風(オオヤマジ)=台風」のことのようです。大山風(オオヤマジ)がなまって、親父(オヤジ)になったというこの説はかなり認知されているようです。最近は家庭内での親父(オヤジ)の立場も弱くなってきているので、そろそろ元の大山風(オオヤマジ)に統一してもよいかもしれません。
さらに検索を進めてみますと、この大山風(オオヤマジ)説は誤りという異論もありました。「地震・雷・火事・大山風」では単なる災害を並べたに過ぎず、「親父(オヤジ)」がオチで成り立つ言葉であるという説です。
このように、言葉は新語や誤用の定着によって認識が変化することは往々にしてあります。しかしながら、知的財産の分野では、使用する言葉は統一することが好ましいとされています。同じ概念を種々の言葉で表現すると発明を不明確にする結果、権利範囲が曖昧になり、十分な保護が得られないからです。我々の扱う知的財産の分野は繊細であるなぁと今一度考えさせられました。
会誌広報委員会(M.N.)